使命感とロマンの、“真剣”道楽
田舎づくりの第一走者

田邊 裕彦さん

濁酒蔵元と農家民泊邑川

情熱をもって、事にあたる。楽しくやってたらそこに人が集まるから。“ランナー”が増えていく町がいいよね。

酒蔵づくりに、古民家改修。畑で野菜を作り、ヤギを飼育。田舎のドリームライフのようですが、これは「自分の地元への挑戦」。濁酒蔵元「邑川(おおせん)」、農家民泊「三國屋」、そして多目的リバーサイドファーム「Daiwa」。
美郷町都賀本郷/都賀西で3つ同時進行で取り組むのは、田邊裕彦さん(65)。退職後に地元にUターンし2年の間にイノシシもびっくり(?)の猛進で、あれこれと進めています。

自家生産の米で造る濁酒「邑川」は第16回全国どぶろくコンテスト「濃芳醸の部」で入賞。全国から注文が入り、現在は台湾を皮切りに海外への販路拡大を進めます。築90年の古民家を再生した三國屋は、交通の不便さをいとわず年間約200人が訪れる民泊に。町の山の幸、江の川の幸を楽しめる料理体験もあり、海外からの旅行客や国内留学生からも人気です。

「現役のときに『やってみては』と提案してきたことを実践しています」と田邊さん。もとは県庁勤務の公務員として、農林畜産、地域活性化に携わっていました。退職前に自分のふるさとに目を向けてみれば「ここでこそ取り組んでみることはたくさんある」。せっかくの濁酒特区、濁酒をつくって地域を盛りあげる。耕作放棄農地にヤギを飼って農地管理しつつ、空き家の再利用を。

「ここでもはじめられる。やり続ければちゃんと次がある。それを見せていけたらと思います。自分が言ったからにはやらないと。ランナーがたくさん生まれて、盛り上がる町になったらいいですよね」。楽しければ踏ん張れる。三國屋やファームDaiwaは、集まって話して、一緒に考えられる場所にもしていきたい、と話します。

田邊さんが精をだす「楽しい田舎づくり」は、“やってみたかった・やりたい”を「毎日する」こと。人生の“2クール目”に、田舎にくるのもおすすめ、だそうです。スローライフというよりは「田舎で本当の挑戦ができるから」。

農家民泊 三國屋・濁酒 邑川

築90年の古民家を再生した民泊です。訪れると、まずはかわいい山羊たちがお出迎え。
オーナーの田邊さんがわかままにつめこんだこだわりの数々は、「懐かしい」と「快適」がちょうどよくしつらえられた空間です。猪肉や鮎といった地の食材を使い、昔ながらのかまどや囲炉裏で仕立てる料理体験も楽しめます。
また、自家生産の米で造り、第16回全国どぶろくコンテストに入賞した濁酒「邑川(おおせん)」は、お泊まりいただいた方への販売はもちろん、美郷町ふるさと納税の返礼品にもなっています。

所在地:島根県邑智郡美郷町都賀本郷97
TEL:0855-74-6122
MAIL:office@oosen.jp
HP:https://oosen.jp/index.php
※オンライン予約いただけます
濁酒邑川ふるさと納税ページ:https://www.furusato-tax.jp/product/detail/32448/4685593

Photos by Yusuke Nishibe
Text by Sako Hirano (HEAPS)

本記事は2023年3月の取材に基づいて構成したものです。